ハイドロフィリックス

光触媒薄膜が紫外線分解と親水性により汚染物質を洗い流す

1.光触媒の反応原理
光触媒は光が当たることにより、紫外線の波長エネルギーが与えられれば、二酸化チタン内部で電子は自由に動き回れるため、二酸化チタンの表面では電子が抜けてしまった孔の状態と、抜けて表面にいる電子の状態とができます。

ここで電子はマイナスに荷電しているため、電子が抜けた孔はプラスに荷電されるため、孔は正孔と呼ばれ、電子が抜け出た孔を埋めるかのように二酸化チタン表面に吸着している水分からOH基のもつ電子を引き抜いてしまいます。

電子が引き抜かれたOH基は、不安定にとなるため、さらに自身の外で接触してくる空気中の臭い成分や、水中に溶けた化合物など、鎖状有機化合物から電子を奪い活性化されたOH基となり、このOH基そのものが安定になろうとします。

このOH基を水酸ラジカルと呼び、塩素やオゾンよりも高い酸化力を持つものとして理解されています。

2.光触媒の分類
光触媒には二酸化チタンを用いますが、元来白色隠蔽塗料として、もともと粉状で市販されてきた二酸化チタンは光触媒として用いるにも粉状でバインダと共に用いられることが多いのですが、ナノ材料としての特性を活かすべく別の適用法が見出されました。
右に光触媒を二酸化チタンの材料的観点で分類します。

弊社の剤は水分散系に属しますが、アルコール溶媒にも分散可能な特性を有します。

3.建物外壁の汚染メカニズム
建物の美観が時間経過後、損なわれてくる理由を以下のように検討しました。
汚れは大気中に含まれる自動車排ガスの油分、黒鉛であるカーボン、有機化合物、それに砂埃などが混ざって附着するため、降雨などでは取れず清掃により強制的に擦り落とさないと、綺麗になりません。


前清掃及び施工 以前

施工後4年経過